朝っぱらから繁華街を徘徊してみた
朝6時半頃、小人も寝ている時間だけど洗いざらしの髪でカフェに向かう事にした。
思っていたよりも早くバスが来てしまい、ちょっと戸惑いながらもバスに乗り込んだ。案の定、予定よりも早く目的地に着いてしまったので、桜坂探検をしていた。
ここはゴミ箱か?と思うくらい、マックの紙カップやコンビニの袋とか色んなゴミが詰め込まれているスナックなのか、廃墟なのか、よく分からない建物とボロいけど営業しているんだな、と感じさせる建物が入り交じっていた。
それなのに、案内板があり“健全”さをアピールしている感じがする不思議な繁華街だなとか思いつつ路地に入ると、おでんの香りが漂っていた。何処が“入り口”なのか判断出来ないのは、僕がアホだからなのかもしれないけど、所持金1000円だし、どーせ入れないし、“入り口”探しをやめた。
なんとなく、deepさを失いかけている“栄町”がアタマに浮かんで来た。
僕の好みの問題なんだけれど、川を1つ挟んだ松山は“健全”な繁華街にも関わらず、deepさを失わない前島の方が好きだったりする。
前島、小禄新町、栄町、桜坂、神里原、もっと深い場所は沢山あるだろうけど、僕の興味をそそるのは神里原だ。
「あっちは危ない」と言われているけれど昼間は普通に通学路だし、どの繁華街も“場末”になればなるほど“一般社会”のすぐ側にあるし、共存している。
我慢の限界だったし、朝で明るいし、まだ営業しているトコあるかもしれないし、行くなら今だ!とノリで坂を下ってみた。
写真を撮ろうとすると、前から70歳は超えているであろう腰がまがったおばあちゃんが歩いていた。
まちぐわぁにでも行くのかな?と思い、人を写すのは好きじゃないから、おばあちゃんが通り過ぎるのを待っていると想定外の出来事が起きた。
まさかのスナックに入っていたのだ。
この時間に入っていくという事は、その店の経営者の可能性が高いし、前島で飲み歩いていた経験から考えると、昼間も営業しているのかもしれない。
元々水商売なのか、神里原は若い頃どの街で働いていた人がやっているのか、死ぬほど気になってお店に入りたい衝動に狩られたけど、まじで金欠なので飲みに行きたい気持ちをグッと堪えて今に至る。(小人はお年玉で潤っているけどw)
人の数だけ人生があって、街の数以上に“夜の世界”で働く人は居る。
僕は自分の“街”から出たことがないし、何も視てないし、何も視えてないのではないか、と不思議な気分になったところで、髪の毛は乾いた。
洗いざらしの髪が乾くくらいの時間じゃなくて、その場所でもうちょっと時間を過ごしてみたいな。