シングルマザー女子大生ゆるゆるゆか子にっき

シングルマザー女子大生(だった)上原のにっき。ゆるふわニートなうです。

モー娘。とシコシコおじさんと


娘を妊娠したのが19歳のころ。ということは、約8年ぶりになるのか。中学から付き合いがある友人と2人で、ほんと久しぶりだけど、ちょっぴり外出を躊躇う元旦をチョイスしてカラオケに行った。

選曲は言うまでもなく20代後半が青春時代に聴いていた曲ばかり。

もう10年以上前になるが、私たちが中学生活を謳歌していると、学校の近くのスーパーの影に隠れ、自分のモノを握りしめているオジサンを見かけることがあった。

そんなに頻度は高くないはずだけど、私たちの地域は「変質者」と称される人達に寛容だっため、路上で女子中学生を見ながら精液を出そうと激しく手を動かしているオジサンに、私たちは優しかった。

キャー!とか。へんたーい!とか。叫ぶのが一般的なのかもしれない。繰り返しになるが、私たちは優しかった。だから、私たちなりの優しさでオジサンにかまっていた。

まず、学校に電話して「性器を露出して自慰行為をしている中年男性がいる」と、伝える。次に、その中年男性を捕まえるには、どうしたら良いのか話し合う。最後に、中年男性を捕まえようと試みる。

かなりマトモな表現にしてみた。でも、実際は、お昼の2時頃だし、授業サボってる間の出来事だし、同級生が学校にした電話なんて「せんせー!しにウケるぜ!(めっちゃおもしろい)シコシコオジサンが駐車場のみー(ところ)にいるばーよな!今からかめーてこよーな(捕まえてくる)!」くらいにはDQNっぽさが滲み出ていた気がする。

ようするに、授業をサボっているアホな女子中学生が自慰オジサンを走って追いかける。ただ、それだけのことだ。

私たちは、全力で走った。息を切らしてもなお走り続けた。だけど自慰オジサンを見失なってしまった。それでも自慰オジサンは、私たちの記憶の中に居続けるんだ。

元旦に原稿書くのを怠り、酒を煽り、SHINE〜!!!と叫び、ソファの上でとびはね、アタマを激しく振っていても、ちょっと恋に慣れてきた感じの歌詞が特徴的なハロプロの曲が流れた瞬間。

私たちは、記憶の中から自慰オジサンを見つけられる。あの夏の日、私たちが取り逃がした自慰オジサンは、今、どこで、何をしているのだろうか。何か性的な犯罪で前科持ちになってはいなかいか。

懐かしい曲は、懐かしい記憶を呼び戻す。そして、過去の出来事として処理出来るようになった記憶の欠片を、ひとつひとつ見ていく過程で「成長」を感じる。私たちが自慰オジサンを「獲物」ではなく、何か困難を抱えている人かもしれないと考えられるようになったのも「成長」だし、長渕剛横浜銀蝿浜崎あゆみの曲を歌わなくなったのも成長だ。

ゴールデンボンバー、アニソン、ハロプロ、Xjapanの曲を熱唱したカラオケの帰り道。

地元の近くのコインパーキングで自慰オジサンを見つけた。私は気付かなかった。友人は気づいてないふりをした。

タクシーに乗ると友人が言った。
「あのオジサン、こっち見て自慰行為していたよ」と。

「へー、新年早々、路上で自慰行為なんて……オジサンは居場所がないのかもしれないね」

「自慰行為をしている場所が居場所なんだよ。だから、どこでも良いんだよ。」

「そうか……それなら、風邪をひかないくらいの時間で射精できるとイイね」

「ゆかこ……気持ち悪いよ」

「ごめん笑」

10年以上前に自慰行為をしていたオジサン、元旦にコインパーキングで自慰行為をしていた白いジャンバーを着たオジサン。両者とも行方は分からないし、彼らの人生に関与するつもりはないのだけれど、彼らの存在をとおして、ハロプロの曲を歌っても違和感がないくらいには歳を重ねたな、と思った。

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