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シングルマザー女子大生/上原のにっき。書くネタが無いので、雑記、コスメ、

感想 『私のポジション「沖縄×アメリカ」ルーツを生きる』(東江亜季子)

東江さんからご恵贈いただきました。

ありがとうございます!

 

琉球新報の連載「私のポジション」が書籍化したものです。

連載当初から読んでいたので、「はじめに」と「おわりに」を楽しみにしていました。

 

ryukyushimpo.jp

(私のお気に入りはこの方の話なので、リンクはこれを貼っておきます)

 

webで公開されている部分が少なくないため内容は割愛します。

 

で、この本の問題の出発地点は「この本の中では、 “ハーフ”や『アメリカ系ウチナーンチュ』と括弧を使って表記しています。そもそも、そんな呼称か必要なのか」(p3)というところにあると思います。

 

私達の日常生活の中にも「○○だから△△でしょ」といった偏見のような、イメージで溢れかえっています。たとえば、「沖縄のひとだから方言しゃべれるんでしょ?」「大阪のひとはおもしろいんでしょ?」など。不可逆性の有無を無視して、もっと身近なものに落とし込むとするなら「ギャル系はヤリマン」「実は清楚系ビッチ」「キャバ嬢はバカ」「ヤンキーは人を殴る」。この他にもいっぱいあるはずですし、そういうイメージを持った事がない人のほうが少ないと思います。

 

このような「意味のない区別は、いつか差別につながる」(p108)。

まさにその通りだし、この考え方に賛同したいと思う。とはいえ、私達は区別をすることで他者への理解を深めようとします。そのため、同じ“カテゴリー”なのに自分と考えが合わない人を「間違っている」と批判して、歩み寄れなくなってしまうこともあるはず。

 

「『これから生まれてくる多様なルーツのある子の助けになりたい』と共鳴して集まったはずの『沖縄×アメリカ』ルーツの人たちが、互いにぶつかり合い、散っていく」(p104)。

 

『沖縄×アメリカ』ルーツ以外の人達にも似たような経験をしたことがあると思います。同じ目標を持っている部活の仲間とぶつかったり、私なら、似たような経験をしてきたシングルマザーに強くあたってしまったり。

 

だけど、「この本を通じて、伝えたかったことは他者の個人的な体験に踏み込む好奇心や羨望の目ではありません。他者への少しの慎重さや寛容さ、想像力です。温かな理解です」(p108)と、東江ちゃんが書いてあるように、バイアスを取っ払った理解が必要だと、考えさせられました。

 

きっと、「他者への少しの慎重さや寛容さ、想像力」があれば、「括弧を使った表記」なんてなくなるはず。

 

最後に、私は「沖縄×沖縄」ルーツだけど、父親が黒人の“ハーフ”だと思われていました。父親似の私自身、夏場に日焼け対策を怠ってクラブに行こうものなら、知らないお姉さん達から「かわいい〜♡ 黒人の赤ちゃんみたい♡」と、勝手に頭を撫でられたことがあります。この出来事以外にも“肌の色”で思いやりのない言葉を投げつけられたり、イメージで中傷されたりしてきました。

 

それは、だいたい(ほぼ)レイシズムルッキズム(は稀)からくるもので、深く傷つき「沖縄×沖縄なのに、どうして私はウチナーンチュから差別されなくちゃいけないんだ!」って。いっぱいいっぱい悩まされました。やり場のない思いをどこにぶつけたらいいのかも、どう処理したらいいのも、今でも全くわかりませんし、今でも差別され続けています。

 

だからこそ、空中分解せずに、カテゴリーに縛られずに、純粋に差別と戦っていきたい。

 

超個人的な、肌感覚的な感想だけど、私達世代というのは「空中分解」するのを食い止めて、これ以上、分断しないような社会のつくり方を模索していく世代なのかな……と思いました。

 

というわけで、長くなったけど……。

東江ちゃん、出版おめでとう!

これからの活躍も楽しみにしています!

 

小料理店の女が変死 米兵から貰った薬飲んで 1957.05.20(月) 琉球新報

小料理店の女が変死 米兵から貰った薬飲んで 1957.05.20(月) 琉球新報

 

十九日夜十一時ごろ真和志市安里二区四班小料理店バーテンラー前田良子さん(三十)仮名が、米兵(海軍)から貰った薬を飲んで変死した。持病の頭痛がして顔見知りの米兵から薬を貰って飲んだが、急に苦しみ出しタクシーで大城病院に収容されたが間もなく絶命した。死因が不明できょう昼から×本松沢医師の執刀で解剖に付されると同時に、米兵から貰った薬も鑑定される。

麻薬密輸青年 荷物置去り逃走 琉球新聞 1952.06.21(土)

麻薬密輸青年 荷物置去り逃走

さる十五日午後十一時十分頃、×××が×××内を巡視中岸壁×留中の美島丸からボストンバック一個と風呂敷包一個を持出そうとする者を発見取調べた所自分は兼城村の金城成一(21)という者であると×し、荷物取調べをしている間にハイヤーで逃走行方をくらました。置去り荷物を調べた所次の品物が入っている

△日本製劇薬ホスヒタン三百包(三千本)

△同(?)レツテル三千枚

△ズボン(棉青色)一枚

△半ソデ白棉シャツ一枚

△風呂敷 ボストン各一となっている

薬品は覚せい剤の一種のようで胡差病院にある衛生研究所で分析中である、××で美島丸を取調べた所同人は鹿児島から密航して来たものでこれを世話した船員某は那覇署にて留置取調べ中であるが、同船員は鹿児島の知り合いで食堂を経営しているものに頼まれて前記の金城を乗せたと語っている。なお金城が船員に語った住所は豊見城村元チリ捨場の附近だとのことで税関に述べた住所と違っている、本人の申述べている兼城村を調べた所前記名前の者は居らず船員に話した豊見城村には同姓同名の者が三名もいるとのことで××を×めている逃走當時の同人の服装カーキースボンにカーキーの運動×、体格は一メーター五十六位色は黒く丸顔で髪は七三に分けていた。なお同人を乗せたタクシーの運転手の話では安里交番附近を流していると拾われて○ん×に行き、×は世界館前を通って大宝館に到りそこで下車して市場通りの方に行ったとのことである××では同人が××そこそこの若い者であるのに多量の麻薬に類(?)する薬品(?)を持って来た点から背後関係があるのではないかとにらんでいる

 

 

※ ×は漢字で読み取れないとこ

 (?)は合ってるか微妙な漢字

  ○はひらがな

娘ちゃんと図書館

 パスポート用の写真が卒アルっぽい娘ちゃんと図書館に行きました。今日の目的は、1952年の県内紙から薬物と麻薬関連の記事を探すこと。

 

 わたしが記事を探している間、娘ちゃんは絵本を読んで……と、言いたいところですが、1957年あたりから旧漢字が減るので、娘ちゃんには1957年の新聞記事から薬物と麻薬関連の記事を探してもらいました。

 

 わたしは半年分で腰痛、娘ちゃんは2カ月分で心が折れる。諦めて帰宅しました。

 

 で、今日の収穫は……たったの1記事!(笑)。しかも、旧漢字が潰れてるから読めない部分があります。まあでも、頻繁に薬物や麻薬関連の記事があるわけないよな〜と。

 

 ところで、今年に入ってから米軍属沖縄市在住の男女が覚せい剤取締法違反で逮捕された事件がありました。県内紙だけでなく、全国紙でも報道されていたみたいだけど、あまり話題にならなかった印象です。

 

 たぶん、こうした事件って今に始まったことじゃないはずなんです。アメリカ統治下(琉球政府)だった頃の沖縄でも似たような事件はあったと思います。

 

 というわけで、戦後沖縄の薬物・大麻関連の記事を探していますー。ヒマの極みですね。

 

 余談ですが、2ヶ月分の新聞記事を探してくれた娘ちゃんに「バイト代」500円あげました♡

やっぱ紙の漫画が好きだって話

 ここ最近、漫画ばかり読んでいます。紙の漫画ではなく電子版を読んでいるのですが、結局、途中から紙の漫画を買ってしまいます。

 

 というのも、電子版ってデータが飛んだり、Apple ID忘れたりしたらチーンだな、って思うと……。うわぁ! お金もったいない! と思ってしまうんです。ええ、ただの貧乏性です。

 

 あと、ページをめくる瞬間の音にドキドキ、ワクワクする感じ。デジタルデバイスじゃ味わえないじゃないですか。それに、紙の香りも!

 

 とくにオチはないんだけど、やっぱり紙の漫画が好きだな、と思った。

娘が何かの代表になったらしい

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 うちの可愛い娘ちゃん、何かの代表になったらしいです。いつものことなのですが、どうでもいい話が長くて「何の代表」に選ばれたのか分からなかったです。が、長い、長い話を整理してみると、何の代表になったのか理解できました。

 

・夏休みの自由研究

 夏休みの自由研究で「戦前の教科書と私の教科書くらべ」をしました。で、それが学校内で展示されることになったそうです。

 

・街探検の感想文

 生活科で近所のケーキ屋さんやお花屋さんを見学しにいったらしく、その感想文がクラスなのか、学年なのか、代表に選ばれました。娘ちゃんの話によると、全校生徒の前で発表するそうですが、わたしは学年朝会なのでは? と、思っています。 担任の先生に聞いてみようと思います(笑)。

 

 というわけで、夏休みが終わって1ヶ月の間に2つの代表(?)になったわけです。が、娘ちゃんはクラス(全学年)対抗リレーの選手も狙っているそうです。貪欲ですね。

 

 母親のわたしからすると、勉強も、運動もそこそこ出来る娘ちゃんって、ほんとコスパ良いな〜と感じています。

 

 だって、塾の月謝3,800円ですし、塾以外の習い事の月謝は、わたしが出していないんです。それなのに、ちゃんと結果を出してくれるって、親のわたしからすると、ありがたい……。

 

 でも、いまお金も手間もかからないぶん、娘が高校生、大学生くらいになったら、お金を出してあげられるようになりたいなーと。

 

 まあ、小学校低学年のうちに「成功体験」をしているのは、娘ちゃんにとって大きな財産になるはずです。これからも、あまり家事をする気にはなれないけど、娘ちゃんが「成功体験」を積み重ねていけるようにサポートしたいですな。

「社会保障制度」より「個人」に助けられている

 朝から鈴木大介さんの連載(東洋経済オンライン)を読んで、憂うつな気分になっている。

 

 支援者が考える「支援」と、当事者が求める「支援」の違いについて、とても良い指摘がされていた。

 

 このブログ記事では、当事者が求める「支援制度(需要)」と行政が考える「支援制度(供給)」について、書いてみたいと思う。

 

 実は、前年度末から双極の症状が強く出てしまい、とても不安定で働けない状況にあった。丸一日、布団から出れない日ばかりが続いていた。

 

 このままだと娘を塾に通わせられない、外に遊びに連れていくお金もない。ひとと同じ空間を共有するのがつらい。もう、どうやって働いたらいいのか分からない。本当に絶望的だった。

 

 心療内科の主治医から生活保護を受給するよう勧められた。たしかに、17歳で夜の世界に足を踏み入れてから今まで、ずっと休憩はなかった。それどころか、少しゆっくりする時間すらなかったように思う。

 

 こうした話し方をすると、「ほとんどの人が我慢して働いているんだ‼︎」と、的外れな野次が飛んでくる。

 

 なにが的外れなのかと言うと、「環境と価値観が極端に変わる場所に行く」話ではなく、「元々いる場所で踏ん張り続ける」話をしているから、延々に噛み合わない。医師がわたしに生活保護の受給を勧めたのは、「いまいる場所」と「もといた場所」の価値観の狭間で揺れ、乖離の症状が出始めていたからだった。

 

 「いまいる場所」の価値観で、解決策を求めるなら制度利用しかない。そう思い、議員さんに相談して、一緒に生活保護申請の窓口まで行っていただいた。

 

 生活保護の説明を受けたわたしは、たくさんの疑問に押し潰されそうになった。その中で印象的だったのは、「飲酒禁止」「家賃3.8万円」の2つだ。

 

 まず、「飲酒禁止」が何の意図で記載されているのか分からない。保護費の中から毎日お酒を買っているのを想定しているなら、「健康」とは言えないから納得がいく。しかし、月1程度の飲酒で、しかも、誰かからご馳走になるお酒だったら、「飲酒禁止」の文言が持つ効果は違うものになる。

 

 「飲酒禁止」を守れば、コミュニティから排除されかねない。つまり、生活保護世帯の「地域との繋がり」や「交友関係」が希薄なのは、制度によってつくりだされているケースがあるかもしれないのだ。

 

 次に「家賃3.8万円」という、住宅扶助の上限。大変申し訳ないが、わたしが暮らしている地域に、そんなに安い賃貸物件は無い。1ルームでも3.8万円の物件なんて無い。一体、どこで生活基盤をつくれと言っているのだろうか……。とてもじゃないが、物価を考慮しているとは思えない。

 

 「健康で文化的な生活」を保障するはずの制度は、弱者の尊厳を奪いかねない。尊厳という言葉に反応して、批判されそうだが、「6畳ひとまに親子2人」で生活するのが「健康で文化的な生活」なのだろうか。決して、そんなことはないはずだ。

 

 以上の2つを踏まえて、わたしは生活保護申請を躊躇してしまった。結局、スカウトバックで細々と生活している。また、生活保護申請のための引越し費用とデリヘルの立ち上げ費用が同じくらいのため、デリヘルをやろうか検討中だ。

 

 スカウトバックも、デリヘルの立ち上げも、わたしが「もといた場所」の個人らの協力があるから出来ることだ。

 

 社会保障制度より、人的資本で食べていく選択をするというのは、わたしにとって「一般社会から排除された」結果だ、と言えるだろう。

 

 これは、わたしのケースだが、当事者の受給はバライティに富んでいる。様々な当事者に対応できるよう、制度設計をしていただきたい、と強く思っている。